子どもポルノに関する方針


ECPAT/ストップ子ども買春の会は、子どもポルノに関する問題において、国際エクパットが明記する「子どもポルノに関する方針」と「表現の自由についての見解」に基づいて活動を進めています。 参考までに国連人権理事会の、子どもの売買・子どもの買春・子どものポルノに関す る特別報告者ナジャット・マーラ氏の2009年7月13日付け報告(英語原文<PDFファイル>)を ご覧ください。

エクパットの子どもポルノに関する方針

  • エクパットは、子どもを関与させる性的活動を描写、若しくは模写した、またはあからさまな仕方で子どもの性器を開示した、18歳未満の子どものあらゆる筆記、視覚的または聴覚的描写に反対します。
  • エクパットは、すべての国が擬似子どもポルノを含む子どもポルノの製造、頒布、輸入および単純所持を犯罪とし、製造者、頒布者、輸入者および/または所持者に厳しい刑罰を科すべきであると考えます。その際、犯罪意図または商取引の証拠があることを要件としてはなりません。エクパットは、すべての国において適切な立法がなされることを目指して、ロビー活動と意識喚起をすることに関与します。
  • エクパットは、子どもの権利一般および性的搾取から保護される子どもの権利が、大人のプライバシーおよび言論の自由に対する配慮に優越すべきであり、子どもの最善の利益が優先されるべきだと考えます。
  • エクパットは、インターネットに関係する子どもポルノの訴追を容易にする二国間および多国間取り決めを含む立法および行政執行手順の適切なモデルを検討することを支持します。エクパットは、コンピュータおよびインターネットを利用した子どもポルノの伝送に関わる技術的問題に対する解決策を見つけるために、インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)やソフトおよび検索エンジン製造業者と前向きかつ協力的な関係を構築することを目指しています。
  • エクパットはプロバイダに対して、警察に子どもポルノを通報することを約束し、利用者にその意思を知らせるとともに、サイト上で子どもにやさしい情報を提供することを内容として盛り込んだ行動規範を定めることを奨励します。エクパットはプロバイダに対して、子どもに対する性犯罪者によるインターネットの犯罪利用を防止するため、公的機関にあらゆる可能な協力をすることを奨励します。
  • エクパットは、子どもたちが子どもポルノの犠牲者や被写体となったり、インターネットを介して有害な素材に晒されたりして被害に遭うリスクを減少させることを可能にするような市民教育や意識喚起プログラムを支持します。よって、エクパットは、子どもたちや大人たちが子どもポルノを通報したり、インターネット利用に潜む危険について学んだりすることができる国内ホットラインや教育ウェブサイトの開設も奨励します。
  • エクパットは、地元の警察の具体的な許可があり、彼らとの協力がなされていない限りは、また、教育的で厳格に管理された状況下にない限りは、その業務において、スタッフやメンバーが子どもポルノを所持することは適切でないと考えます。しかし、エクパットは、行政施行機関が立法者や裁判官のような社会変革をもたらす可能性のある者に対して子どもポルノの例を示すことは奨励します。ただし、そのような使用に際しては、被害者の救出と保護のために場所や身元の特定が必要となる捜査活動の資料として用いられる場合を除いて、当該素材において搾取されている子どものプライバシー権の保護が常になされなければなりません(例えば、顔にボカシを入れるなど)。

(『インターネット上の子どもの安全ガイド』 エクパット編2004年発行より)

表現の自由についてのエクパットの見解

表現の自由についての権利があるのだから子どもポルノを所持したり、それを他の人と交換したり議論したりする権利があるのだと主張する方たちがおられます。インターネット上での意見の広がりを最大限に保護するためには情報の自由が必要ですが、子どもの性的虐待、子どもポルノ及び小児性犯罪者は、現実世界で起こるものであれオンラインで起こるものであれ、いかなるコミュニティでも許容されてはなりません。技術が進歩したからというだけで社会的価値は変化しません。  表現の自由は絶対的な権利ではありません。「市民的及び政治的権利に関する国際規約」は制限を課されたり、損なったりされることがあり得ない権利をいくつか示しているが、表現の自由についての権利はそこに含まれていません。実際、同規約第19条は表現の自由についての権利を次のように規定しています。

  • 1.すべての者は、干渉されることなく意見を持つ権利を有します。
  • 2.すべての者は、表現の自由についての権利を有する。この権利には、口頭、手書き若しくは印刷、芸術の形態または自ら選択する他の方法により、国境とのかかわりなく、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由を含まれます。
  • 3.2の権利の行使には、特別の義務及び責任を伴います。したがって一定の制限を課することができます。ただし、その制限は、法律によって定められ、かつ、次の目的のために必要とされるものに限ります。
    • (a)他の者の権利又は信用の尊重
    • (b)国の安全、公の秩序又は公衆の健康若しくは道徳の保護

この規定は国際法上、表現の自由は絶対的なものではなく、性的虐待やプライバシーの侵害から保護されるという子どもの権利との間でバランスを取らなければならないということを示しています。
(『インターネット上の子どもの安全ガイド』 エクパット編2002年発行より)