児童ポルノ根絶へきょうシンポ開催


 深刻化する児童ポルノの根絶を訴えるシンポジウムが10日、西日本では初めて県立劇場(熊本市大江2)で開かれる。画像や映像がインターネット上に氾濫し、ネット上の画像などは回収困難で被害者が苦しみ続ける実態がある。主催者側は「社会に危機感を高める機会にしたい」としている。入場無料。

 シンポジウムは、県ユニセフ協会が、県警や行政と連携して企画した。東郷良尚・日本ユニセフ協会副会長の基調講演に続き、池田典昭・九州大医学部教授、中尾克彦・県警本部長らによる討論を予定している。

 児童ポルノに関し、日本は単純所持を禁止しておらず、国際社会から「対策後進国」と批判されている。このため、警察庁は取り締まりを強化している。

 県警の検挙件数は2007年1件、08年2件、09年は5件だったのに対し、10年は26件と急増。被害に遭った児童(18歳未満)は同年だけで17人にのぼる。県警生活安全部少年課の大橋雄二課長補佐は「氷山の一角にすぎない」と言う。

 同課によると、被害者の多くは中高生。携帯電話の出会い系サイトやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を介して事件に巻き込まれるケースが目立つ。

 女子中高生数十人が被害に遭った事案では、男が「画像をくれればお金をあげる」と誘い、電子メールで1枚送信すると、「この画像をネットに流すぞ」などと脅してわいせつな写真を何枚も要求したという。

 下校中の小学生に声をかけ、無理やりわいせつな写真を撮るケースもある。

 県ユニセフ協会は「県内でも子どもたちが危険にさらされている。シンポジウムをきっかけに、児童ポルノの実態を知り、危機感を持ってほしい」としている。

2011年8月10日 読売新聞

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