女子生徒の下半身の画像をパソコンに保存 児童ポルノ「単純所持」で大阪府警が初摘発


産経新聞 1月26日(火)8時15分配信

女子中学生への強制わいせつ容疑などで逮捕された大阪府内の30代の男が、この生徒の下半身を撮影した画像を個人的趣味で所持していたとして、大阪府警が児童買春・ポルノ禁止法違反(単純所持)容疑で追送検していたことが25日、捜査関係者への取材で分かった。児童ポルノの「単純所持」は同法改正に伴い、昨年7月15日から処罰対象となったが、府警による立件は初めて。

捜査関係者によると、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で知り合った女子生徒に対し、カラオケボックスでわいせつ行為をしたとして、府警は昨年7月に男を逮捕。自宅などを捜索した結果、パソコンのハードディスク内に生徒の下半身などを撮影した画像約30点を見つけた。男がSNSのやりとりをする中で、生徒に指示して画像を送らせていたという。

府警は昨年9月、悪質性が高いと判断し、男を単純所持容疑で追送検。強制わいせつ罪での起訴は見送られたが、単純所持や生徒への脅迫罪などで起訴され、すでに執行猶予付きの有罪判決を受けている。

個人が趣味で児童ポルノの写真や映像を持つ単純所持の禁止を盛り込んだ改正児童買春・ポルノ禁止法は、平成26年7月に施行された。児童ポルノの単純所持に1年以下の懲役または100万円以下の罰金を科したが、個人的に所有する児童ポルノの廃棄を促すため、罰則の適用は1年間の猶予期間が設けられていた。

児童ポルノの撮影やインターネット上への流出といった事件の摘発は年々増加している。

警察庁によると、昨年1~6月は前年同期比43件増の831件で過去最高を記録した。児童ポルノの単純所持が処罰対象となって半年。単純所持での立件は全国で数件にとどまるとみられるが、悪質犯取り締まりの「切り札」として期待されている。

那覇市内のプールで昨年8月初め、「携帯電話で子供の写真を撮る男がいる」と110番があった。駆けつけた警察官が20代の男の携帯電話に女児の全裸画像などが保存されているのを確認。「ネットで手に入れた」などと認めたため、沖縄県警が翌9月に書類送検した。児童ポルノの単純所持で立件された全国初のケースだった。

同月には、横浜市内の路上で「スカートを盗撮している」との通報で駆けつけた神奈川県警の捜査員が、現場にいた小学校教諭の20代の男のスマートフォンから児童ポルノ動画を発見。盗撮容疑は裏付けられなかったが、単純所持容疑で11月に書類送検した。

いずれも、これまでは立件が見送られたケースだ。

大阪府警の場合、30代の男が女子中学生にわいせつ画像を送らせていた。「仮にネット上に拡散されたりすれば被害回復が容易ではなく、非常に悪質だった」(捜査関係者)ため、単純所持を適用したという。

ただ、単純所持の罰則適用には改正法の施行前、要件の「性的好奇心を満たす目的」という概念が曖昧だとする指摘や、「警察側の恣意(しい)的な運用で冤罪(えんざい)が生じる可能性がある」などと懸念する意見もあった。

ある警察幹部は「単純所持が禁止されていなかった先進国は日本ぐらい。自分の子供の成長を記録するために裸が写った場合は対象外で、迷惑メールなどで送られた際もすぐ削除すれば問題ない」とした上で、「これまで法の網にかからなかった悪質な犯罪者を取り締まることが目的だ」と理解を求めている。

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