子どものスマホ、有害情報抜け穴に=新学期前に対策強化―警視庁など

携帯電話を利用する子どもが多くなり、インターネット上の有害情報への対策に行政が苦慮している。閲覧を制限する「フィルタリング」の導入を第一に呼び掛けるが、急速に普及するスマートフォン(多機能携帯電話)が抜け穴となっている。進学を機に携帯電話を持つ子どもが増える春。警視庁などは、一層のフィルタリング普及や有害サイトの掲載阻止に取り組んでいる。
 2009年施行の青少年インターネット環境整備法は、携帯電話の利用者が18歳未満の場合、原則としてフィルタリングの設定を義務付けた。しかし、スマホには携帯電話回線以外に、無線LANを使ってネットに接続できる機種が多く、この場合はフィルタリングの義務付けはなく、利用者の申し出が無ければ設定されない。
 飲食店や駅などに、誰でも接続できる「公衆無線LAN」の導入が増えており、東京都の担当者は「抜け道がどんどん広がるのでは」と表情を曇らせる。
 警視庁と都は3月、フィルタリングの普及を呼び掛ける大規模なイベントを開催したほか、標語を盛り込んだパンフレットを作成して親子の啓発に努めている。 

時事通信2012年4月6日

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