わいせつ教員14人処分 教え子の児童生徒20人が被害 千葉県内公立校20年度調査、県教委は対策強化

12/22 千葉日報

わいせつ行為やセクハラを理由に2020年度に懲戒処分や訓告を受けた千葉県内の公立小中高校の教員は14人で、勤務校の児童生徒20人が被害に遭っていたことが21日、文部科学省の人事行政状況調査などで分かった。県教委は本年度から、被害が起きる校内の“死角”をなくす取り組みを始めるなど対策を強化。ただ、本年度も3人が懲戒処分を受けており、担当者は「根絶に向けさまざまな工夫をしていく」としている。県教委と千葉市教委によると、20年度の処分の内訳は免職11人、停職1人、減給1人。懲戒に当たらない訓告は1人だった。19年度の計11人(懲戒7人、訓告など4人)と比べ増加した。会員制交流サイト(SNS)での私的なやりとりをきっかけに、わいせつ事案に発展する事例などがあった。県教委は昨年4月、懲戒処分の指針を改定し、管理職の許可なくSNSで私的なやりとりをした場合は処分対象としたが、依然として後を絶たないという。県教委は、外部有識者で作る対策会議の提言を受け、保護者ら第三者とともに校内を巡回する取り組みを本年度から開始。被害が起きやすい空き教室の施錠状況や死角になる場所がないかなどを見回っている。この他、わいせつ・セクハラ相談窓口を県教委ホームページに新設するなどしており、県教委教職員課の担当者は「さまざまな対策を工夫し、根絶に向けて取り組んでいく」と説明した。千葉市教委も外部有識者らで作る「子どもへの性暴力防止対策検討会」の提言を踏まえ、被害防止の取り組みを強化。児童に自分の体を守るよう啓発するモデル授業を実施するなどしている。

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