性的画像交換で恐喝被害が急増 「セクストーション」の手口とは

5/20 京都新聞

SNS(交流サイト)での自身の性的な画像をやり取りする中で、相手から「もっときれいに見える」と勧められたアプリを使うとスマートフォンの電話帳データを抜き取られ、恐喝される被害が急増している。性に絡んで脅迫する「セクストーション」と呼ばれる犯罪の一つで、ウイルスソフトを使って男性が狙われるケースが多く、京都府警は「見ず知らずの人に私的な画像データを送らないように」と警戒を促している。府警人身安全対策課によると、ウイルスソフトを使ったセクストーションは、SNSやマッチングアプリで知り合った相手と性的な画像データを交換しようとして被害に巻き込まれていく。一般的な手口は、自分が性的な画像を送ると相手からも動画が送られてくるが、再生途中で途切れたり、ぼやけて見えなかったりする。相手が「アプリを使うときれいに見える」「このURLにアクセスを」などと勧めてくるが、そこにはウイルスが仕込まれており、接続すると電話帳データが抜き取られる。その後、「家族や知人に画像をばらまかれたくなければ金を払え」などと恐喝されるという。  府内で、ウイルスソフトによるセクストーション被害の相談件数は、2020年は9件だったが、21年に37件と急増。同年の被害は全て男性で、年代別では20代が最多の17人、10代と30代が各6人、40代4人、50代3人など。今年も既に複数の被害相談が寄せられており、実際に数万円を脅し取られたり、家族や知人にわいせつな画像を送られたケースもあった。不正アプリは複数あるとみられる。  府警によると、成人が合意した上で性的画像をやり取りしても罪になる可能性は低いが、現金の要求があれば恐喝などの罪になる。また、被害者が18歳未満の場合は児童ポルノ禁止法(送らせ製造)違反に該当する可能性がある。同課は「SNSに一度画像を出してしまうと、サーバー上から全てを削除することは困難になる。SNSで知り合っただけの人に、自分の裸やプライベートな画像を送らないことが一番の防衛策」としている。

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