活動内容
ECPAT/ストップ子ども買春の会では、国際ECPAT本部事務局(タイ・バンコク)との連携をとりながら、日本国内外の子ども買春・ポルノの問題解決のため、
- 関係省庁への要請行動
- 関係資料の翻訳
- シンポジウム開催
- 国際会議への参加
- 高校生・大学生参加によるユースフォーラム
などを行っています。
1997年から5回に渡り、スウェーデン大使館、日本ユニセフ協会との協力のもと、ストックホルム世界会議のフォローアップ会議を開催してきました。また、第2回横浜世界会議においては、共同代表の宮本潤子がパネリストを務めました。
国内では、日本も批准している「子どもの権利条約」第34条(性的搾取・虐待からの保護)に基づき、子どもの買春、子どもポルノ、性目的の人身売買の根絶を目指し、国会や省庁へのロビーイング活動、子どもポルノの実態調査、講演会、学習会、本や資料の翻訳、出版、学生を対象としたユースフォーラムの開催、ニュースレターの発行など、さまざまな活動を行っています。
設立の背景
売買春は多くの国で違法とされていますが、「売春」という言葉には「売る側」が犯罪を犯している印象を与えます。「買春」という言葉を使うことにより、子どもの側の問題ではなく、「買う側」、すなわち子どもを搾取する側の問題、その犯罪性や構造的な問題を含めて強調するために、「子ども買春」という言葉をそのまま会の名前として使用しました。この視点は「子どもの権利条約」34条とも一致します。また、この問題について単に机上の議論をするのではなく、現状を変えるためのアクションを起こすことをECPAT/ストップ子ども買春の会は目的としています。
1990年5月、タイ・チェンマイにおいて15カ国68名が参加した「観光と児童買春」に関する協議会が開催されました。この協議会において、現代の奴隷制とも言える状況の中で、アジアだけでも100万人といわれる子どもたちが観光買春やぺドファイルのため凄まじい性的虐待の被害にあっていることが報告されました。このチェンマイ会議決議を受けて、翌91年から96年まで、アジア観光における子ども買春根絶国際キャンペーン=ECPAT(エクパット:End Child Prostitution in Asian Tourism)がアジアと欧米諸国を中心として展開されました。ECPAT/ストップ子ども買春の会は、この活動を日本で担う団体として、1992年3月に発足しました。ECPATキャンペーンは、1996年8月スウェーデンでの「第一回子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議」開催後、1997年からあらゆる形態の子どもの商業的性搾取を根絶するための国際NGOとなりました。